2017年7月10日(8月28日)放送のNHK「まる得マガジン」の
「実践!一日一禅」
さまざまな禅語とそれが表す禅の心を
日々の暮らしに取り入れる知恵をお伝えします。
5回目は「生活の中心をすがすがしく」
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生活の中心をすがすがしく
禅語。
それは人生の教えを示した禅の修行の道しるべ。
教えて頂くのは横浜の建功寺住職の枡野俊明さん。
第5回のテーマは「生活の中心をすがすがしく」
今日の禅語は「一掃除 二信心」
枡野住職「今回の禅語は一番大切なのがお掃除だ。
信心よりもお掃除の方が先に来てるんですね。」
仏の道を志す者にとって最も重要な信心よりも
掃除が上位であるとこの言葉は表しています。
掃除は単にその場所をきれいにするだけではなく
自分の心のちりやほこりを払う行いだと
考えるからです。
枡野住職「お寺ではお掃除の事を作務というんですね。
今回はこの作務の知恵を生かして
家の中を掃除する時の事を考えてみたいと思います。
まずは台所です。
命のあるものを調理するんですから
神聖な場所だと考えてるんです。
ですから常にきれいにしてる事を
心掛けてなきゃいけないんですね。
使った物はすぐ元の場所へ戻す。
後回しにすると億劫になってしまいますから。」
ではたまった洗い物を片づけます。
川村さんが始めると枡野さんから指摘が。
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枡野住職「ほんとはお水とかお湯ももったいないから止めます。
洗ってそれで最後に流す時に一気に流すんですね。
先に洗って一気に流す。
洗い桶にふだんはつけといて
それで洗って流す時に一気に。
そうすると水が無駄にならないじゃないですか。」
調理をする台所は大切な命を扱う場所。
汚れたままだったり
調理器具を出しっぱなしでは
神聖さを保つ事はできません。
常に清潔にしておきましょう。
枡野住職「修行僧が坐禅をしたり、
食事をしたり寝起きをする場所
それを僧堂といいます。
そして浴司といわれるところがお風呂ですね。
そしてこの東司、おトイレ。
この3か所では修行僧は口をきく事
が許されてないんです。
そしてその東司には烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)
というご本尊様がお祭りされてるんです。
ですからそれをお参りしてから
トイレに入っていく。
それだけ大事な場所だっていう事に
位置づけられてるんですね。」
では掃除を始めましょう。
トイレは汚れやすいからこそ丁寧に掃除します。
トイレットペーパー周りもきれいに。
絞った雑巾で丁寧に磨けば
自らの心も磨き上げられます。
禅寺の掃除には見えないところこそ
きれいにするという鉄則があります。
人目につきにくい場所も
丁寧に掃除をしましょう。
川村「確かにお掃除をすると
ほんとに心から気持ちよくなりますね。」
枡野住職「お部屋の状態というのは
自分の心の状態をうつしてしまいますから
お部屋がきれいになると心も気持ちよく
すがすがしくなれるんですよね。」
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